経営戦略全史 / 三谷 宏治

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ビジネスモデル全史と同じく時系列になぜその戦略が生まれたのかがたっぷりと。
以下気になったところのメモ。

・ポジショニング派は「外部環境が大事。儲かる市場で儲かる立場を占めれば勝てる。」と断じ、ケイパビリティ派は「内部環境が大事。自社の強みがあるところで戦えば勝てる。」と論じた。

■ エルトン・メイヨーの論じた生産向上
・ヒトは経済的対価より、社会的欲求の充足を重視する
・ヒトの行動は合理的ではなく、感情に大きく左右される
・ヒトは公式な組織よりも非公式な組織に影響されやすい
・ヒトの労働意欲はゆえに、客観的な職場環境の良し悪しより、職場での人間関係に左右される


■ フイヨルの必要不可欠な企業活動
1.技術活動:開発、生産、成形、加工
2.商業活動:購買、販売、交換
3.財務活動:資本と調達の運用
4.保全活動:資産と従業員の保護
5.会計活動:棚卸、バランスシート、コスト計算、統計
6.経営活動:計画、組織化、指令、調整、統制

・組織レベルが上がるにつれて経営活動の比率が上がるべきであり、社長は時間・能力の50%をあてるもの

↑ 経営活動(経営管理プロセス / POCCC)
1.計画 Planning:将来予測や経営資源を踏まえて活動計画を立てる
2.組織化 Organizing:仕事にあった組織をつくり、ヒトモノカネを提供する
3.指令 Commanding:従業員の状況に精通し生産最大化を図る
4.調整 Coordinating:諸活動のバランとをタイミングをとる
5.統制 Controling:フィードバックによりエラーを減じ、諸活動が計画通り遂行されるようにする

・このPOCCCサイクルを回し続けることが企業を経営・管理することである。

・テイラーの科学的管理法:管理者による分析とマニュアルで生産性は上がる
・メイヨーの人間関係論:管理者と作業者の対話によって生産性は上がる
・フイヨルの経営・管理プロセス:管理者による経営・管理プロセスの遂行で生産性は上がる

■ ドラッガーの企業経営の3側面
1.顧客の創造:企業は顧客に価値を創造するためにある
2.人間的機関:企業はヒトを生産的な存在とするためにある
3.社会的機関:企業は社会やコミュニティの交易をなすためにある

■ アンゾフの成功する多角化の4要素
1.製品・市場分野と自社能力の明確化:企業がどの事業や製品に力を入れいるのかを正しく理解する
2.競争環境の特性理解:競争環境がどういった特質を持つのかを理解する
3.シナジーの追求:既存事業と結びつけると効果効率が上がる相乗効果
4.成長のベクトルの決定:既存ビジネスとのシナジーからリスクを判断し成長の方向付けをする

■ コトラーの戦略的マーケティングプロセス
1.調査
2.セグメンテーション・マーケティング・ポジショニング
3.マーケティング・ミックス
4.実施
5.管理

・コアコンピスタンス:将来の外部「機会」が見込める、未来に向けた「強み」。

■ スティーブンソンのアントプレナー論
1.戦略の立て方:今の資源に囚われず機会を追求する
2.機会への対応:長期に徐々にではなく素早く対応する
3.経営資源:所有するのではなく必要なだけ外から調達する
4.組織構造:ヒエラルキー型でなく、フラットに。インフォーマルなネットワークを多重に結ぶ
5.報奨システム:個人ではなくチーム単位で。固定式ではなく儲けに応じて配分する

■ マッキンゼーの7S
ハードS
・戦略 Strategy:事業の優位性を保つための強み、戦略上の優先順位、事業の方向性
・組織 Structure:組織の形態(事業部別組織、機能別組織)、部門間の地位など
・システム System:評価・報酬・採用・育成の仕組み、意思決定のプロセス、情報の流れ、会計制度など
ソフトS
・価値観 Shared Value:従業員が共通認識している価値観、長期に渡る組織目標など。
・スキルSkill:組織全体に備わっている技術。(販売力、技術力、マーケティング力など)
・人材 Staff:個々の人材の能力。
・スタイルStyle:会社の社風、組織文化。暗黙の行動規範。

・状況に応じてポジショニングとケイパビリティを統合せよ。

■ なぜ恐竜だけが絶滅したのか?
恐竜だけが絶滅した理由は「大型化」にある。自然環境の急激な変化で、小型のほうが少ない資源で個体が生存でき、種として生き延びやすい。
→自らを取り巻く環境が大きく変わり、それにヒトや組織の内部構造(持っている能力、仕組みや文化)がうまく適応したとき、ヒトや組織は大きく発展する。
→しかし、そこに頼った瞬間、それは絶滅への入り口。
→内部構造は変えにくいので、ヒトや組織は環境変化に対して外形変化で耐えようとする。(大きくなったり、角を生やしたり)
→そして大きな環境変化が起こったとき、大型化した事業体は突然の死を迎える
…自らの内部構造=ケイパビリティを変え続ける力をもつもののみが生き残る。

■ IDEOのデザイン思考
1.理解・共感 Empathy
2.問題定義 Define
3.アイデア出し Ideate
4.試作 Prototype
5.テスト Test

・歴史から答えは学べない=ヒトは「過去」において偶然をきらい必然を好む。未来に対しては何が起こるかは偶然が左右すると分かっているに、過去に対しては全て必然だと考える
・過去に学ぶのではなく、実際にやってみる、が社会学からの答え。

・100年の経営戦略史の答え:どう上手く素早く「やってみるか」そしてそこから素早く「学んで修正して方向転換するか」という力こそがすべて。
→リーンスタートアップ
→アダプティブ戦略