3時間でサービスアイデアからプロトまで。GoogleVenturesのDesignSprintでやったことレポート

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昨日GoogleVenturesが開催しているDesignSprintに参加させていただき、そこでやったことがとても楽しくて学びが多かったのでまとめ的なレポート。

Design Sprintとは?

Google Venturesが考案した、アプリケーション/サービスのアイデアを設計からプロトタイプに落とし込むまでを対象としたワークショップ。
今回はデバイスをAndroid Wearに絞り、そこから体験価値を展開していきました。
また参加されていた方々は、全員がデザイナー / エンジニア。(VASILYやGunosyなどのスタートアップからGoodpatchやTHE GUILDなどの受託会社まで幅広く)
僕は深津さん(弊社社長)にお誘いいただき、安藤さん小玉さんと参加してきました。

やったこと。
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ざっくりいうと、3時間でサービスのアイデアからプロトまで、0→1の部分をやっちゃおうぜ!的な感で、少しでも多くの人にDesign Sprintの概念が拡散するよう、参加者全員をシャッフルし(同じ会社で集まらないように)適当なチームを組んで実作業に取り組みました。
ちなみに僕が一緒のチームでやらせていただいた方は、Fenrirの早河さん、VASILYの西村さん、CyberAgentの新家さん、NAINの小濱さん。

1:Understand ・DEFINE / 理解する・定義する

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用意された趣味や仕事、年齢など生活スタイルが全く違うペルソナ5人の中から、自分たちがペルソナとする1人を全員で選びます。
僕たちのチームは、ペルソナは自分に近ければ近いほど考えやすいよね?ということから趣味や年齢に着目し、消去法で決めていきました。
そして決まったペルソナは、29歳女性のパリに住む旅行ブロガー、Celineさん。

次に各自でペルソナが最も求めているニーズを考え、その後チーム全員でブレストし1つのニーズに絞ります。
僕たちのチームは「自分を表現したい→承認欲求を満たしたい」を最も求めているニーズとして決めました。

2:Diverge / 発散する

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次に各自でニーズに対する具体的なアプローチ方法を考えました。
ポストイットにこんなんあったらニーズを満たせるんじゃね?的なアイデアを質より量を意識してガシガシ書いていきます。

それをもとに次は全員で、Y軸をValue(体験価値のレベル)、X軸をTechnical(技術的な実現可能性)といったグラフに
各自考えたアイデアをペタペタと貼りながらブレストしていきます。

ざっくり出たアイデアは、
・ブログの拡散数をビジュアライズする
・過去のデータから投稿すべき内容、時間を教える
・旅の軌跡をアートとして伝えることができる
・自分の熱量を自動的にSNSへ投稿する
などなど盛りだくさん。

3:Decide / 意思決定

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2で出た多くのアイデアから一つに決めます。
各自投票券(シール)を2票持ち、これが良い!と思うアイデアにシールを貼ります。
僕たちのチームはほぼ全員一致で、「旅の軌跡をアートとして伝えることができる」に決定しました。

4:Prototype / プロトする

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各自で利用シーンを8パターン簡単なイラストで描きます。
A4サイズの紙を8等分し、各ブロックにこんなときに使うよね!といったシーンを描きます。
このへんはUXタイムスパンを意識すると数がたくさん出せそうです。
ちなみにグーグルのサービスで使われるメインビジュアルはここで出たものが結構使われるらしい。(参考:Android Wear)

各自描いた利用シーンのイラストを全員で見せ合いディスカッションし、最も素敵な利用シーンを決めます。
これが結構おもしろく、全員同じアイデアからシーンを考えているのに「あ、確かに!このシーンもあるのか!」みたいな自分では全然想像できなかった利用シーンが出てきました。
そしてここで決まった最も素敵な利用シーンからサービス名を決め、僕たちのサービスは「LIIF」となりました。
ちなみにこの作業は理想的なカスタマージャーニーマップをつくるのと全く同じ思考になるんだな。と思いました。

そんなこんなで決まった利用シーンを実現するため、各自ペーパープロトタイピングで具体的なインターフェースへと落とし込みます。
(個人的にAndroid WearのUI作法を深く理解していなかった感があるので、オフィスのAndroid Wearを触ってこればよかった…と後悔していた。)

そして全員でペーパープロトを見せ合い、良い部分は取り入れ無駄な部分は削りを繰り返し、最も効率的に理想的な利用シーンへ導ける素敵なインターフェースを決めました。

5:Validate / 検証する

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実際のユーザーにプロトを見せ、良いところ悪いところを検証、学習する。
※今回は3時間のワークショップなので検証はなし。

プレゼン

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そんな感じで最後に各チームがペルソナからプロトまで至った経緯と具体的な機能(アイデア)をプレゼンし、3時間のDesign Sprintは終了しました。
ちなみに深津さんが入ってるチームのペーパープロトがとても分かりやすくて、画面を見ただけで「ああ、こういうことができるんだろうな」とすぐに理解できたので、さすが深津さんだなー。と改めて偉大さを認識しました。

スプリントを終えての感想

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まず前職(ドウゲンザッカーバーグ)でLeanStartupなりLeanUXなりサービスデザインなり必死に本を読んで考えた進め方、ペルソナ決める→提供したい価値(UX)を決める→理想的なカスタマーシャーニーマップ(CJM)つくる→それを達成するためのインターフェースをつくる→ペルソナにヒアリングして改善を繰り返す→ビジュアルをおこす。と、ほとんど同じでちょっと嬉しかった。
また運用フェーズに入ったときも理想的なCJMがあれば実際のCJMと見比べてどこを改善すべきかが明確になるし、AARRRなんかをCJMに絡めるとより効率的なKPIを定め改善サイクルをスピーディに回せるんだろうな、と思ったり。

今回のスプリントではサービスが参入する市場の規模や、競合、キャッシュやリソース、マネタイズなどを一旦スルーしているので実際の0→1ではもっと多くの要素を考えることが必要にはなるだろうけど、本質的にユーザーが必要としていることはなんだろう?を考えるアプローチとしてはかなり使えるし、全員→個人→全員→個人を繰り返すのが効率的と知ることができたり、仕組み化されてて素敵だなーと。とにかく初めましてのメンバーで色々話し合って考えてる時間が楽しかった!

とはいえこの手法が正しいかどうかを判断するには、実際にサービスの立ち上げ・運用をしていく中で、体験価値が正しく提供できているか?持続可能レベルの収益を生み出しているか?などを経験則としてしっかりと検証する必要があるな、と思いました。